癒しの島 小豆島

 

個人山行 癒しの島 小豆島

日 程 : 令和6年5月23日(木)~27日(月)
参加者:(23日夜行発~27日) Lハル、ぴーちゃん、かわじ
    (25日~27日)良ちゃん、あーやん (26日 日帰り)ミッキー
コースタイム:バスタ新宿22:30・・姫路駅BT9:00~9:45・・福田港11:25~12:00・・吉田バス停12:06・・キャンプ場12:15~13:40・・ビギナーズロック下13:45~16:10・・キャンプ場16:20
      

5月23日(木)夜行発~24日(金)
 バスタ新宿からスタート。昔、修学旅行で小豆島に行った思い出があります。ただ思い出と言っても寒霞渓の岩肌とオリーブという単語だけです。船で行ったことは間違いないのですが、それさえも記憶にないのです。寒霞渓+オリーブ=小豆島と言う、島に住んでいる人には大変失礼な浅い記憶です。
 ある日、クライミングジャーナル(85年3月号)をめくっていたら小豆島の黒岳・天狗岩のルート解説が載っていて、小豆島に行ったことを思い出しました。
 どっかで聞いたフレーズですが「そうだ、小豆島に行こう」と言う事で今回の計画になり、せっかく行くのだからクライミングもやりたいし、ハイキングもしたいし、観光もしたいと我がまま一杯の計画になりました。
 大都会の夜を走っていますが車内はカーテンでしっかりと遮断されているのでロマンチックな気持ちにはなれません。都会育ちの私にはちょっと寂しい。寝返りを何回かしているうちに姫路駅前に着きました。
 ここから路線バスに乗り換え姫路港に行きます。港に着くと磯の香りが旅情を感じます。フェリーに乗り換え福田港までの1時間40分の船旅です。船内は非常に綺麗で1等船室に居るみたいです。穏やかな海で島々も良く見えますがちょっと気になりました。武甲山と同じような岩肌が大きく見えます。砂埃をあげながらダンプが作業道路を行き来しています。穏やかな海に砂埃は似合わないです。
 福田港に11時25分、到着。情緒ある建物で島内に入ったとたん気持ちが高ぶりました。バスの時間まで各自、近くを散策。12時のバスで吉田に向かう。バス停から10分程で今回お世話になる「小豆島オートビレッジYOSHIDA」に到着。
 広々としたキャンプ場。チックイン15時だが管理人さんがいて「今日はあまりお客さんがいないので何処に張っても良いですよ」との事。早速テント設営。
 一息ついて岩場に向かう。概念図を見ながら車道を5分ほどで赤布を確認。そこを進むとすぐに岩場に到着。そばにプレートがあり「ビギナーズロック下」と表示されている。
 周辺を偵察してから取り付く。左側5.6のバージンロード、花崗岩の岩肌に慣れないと戸惑う。汗を掻きかき登る。何回か登り、次は隣の5.7ハネムーンを何回か登り、入浴の時間になったので帰る事にします。温泉とビールが待っています。明日も楽しみだ~。皆の感想「我々には難しいけど楽しかったね」。( 記 ハル )

5月25日
 6時出発 やる気満々で前日の岩場の上ビギナーズロックに向かう。岩場までは15分ぐらいで着いてしまう。
先ずはビギナーズリッジに取り付く。グレード5,6 25m程のルート
最近お腹周りが増えて体が重くさっさと登れないのが歯痒くツライ。
ボルトは打ってあり整備されているルートだ。そこにトップロープをセットしクライミングをした。終了点の支点もしっかりしている。少しずつルートを移動して4本ぐらいずつ登る。
この日も天気が良く暑い。暑さのせいもあり朝の勢いはどこかへ行ってしまいここで終了とする。このあとは吉田の岩場を把握するためそれぞれの岩場を見て回るがどれも難しそうだ。ここのグレードは自分の感覚より2ランク低くつけているように感じた。その後早々にキャンプ場へ帰る。
早く帰ったので飲み物を買って海岸まで15分歩いてそこで飲む。引き潮だったのでピーちゃんは地元ファミリーたちに交じってはしゃいでいた。
帰ってみると昨日は自分たちのテントだけだったのに今日は土曜日なのでファミリーキャンパーで賑わっている。温泉付きのキャンプ場なので入浴出来るのがうれしい。
明日は後発隊が来るので港で待ち合わせ、資料では港まで30分と書かれているが倍以上かかりそうなので早めに出発するつもりで就寝する。(記 かわじ)

5月26日
 小豆島は兵庫県ではなく香川県にあり、そのためか存在をあまり意識したこともなく、神戸からフェリーが出ているのを今回初めて知ったような次第。とはいえ、小豆島に早く着くには姫路からのフェリーを利用した方がよく、ちょうど姫路泊の良ちゃん、あーやん夫妻とフェリー内で合流することになった。フェリー内で行き過ぎた私をあーやんさんが呼び止めてくれて、一緒に朝食。いつぞや上高地・徳澤でテント泊しているところで会って以来、昨日は非常に暑かったので、先発隊は、岩登りは楽しかったけれどお疲れモードというような話をする。フェリーは全く揺れないので、船に乗っている気がしない程。
 時間どおりに福田港に着。迎えてきた先発隊の3人が手を振ってくれる。近づくとかわじさんが手を差し出して握手。握る力が強い。まったく熱(苦し)い。こちらもひょっとしたら30年ぶりに会ったのかなと思ったら、いやいや遠見尾根に一緒にいっただろうと。いずれにせよ、お久しぶりと言う間もなくバスが来る。乗り継ぎの草壁港での待ち時間に、膝のサポーターを巻いていると、みんなそうなるんだよな、と良ちゃんさんがのたまう。その通りだけど、私が20代の頃から良ちゃんさんは膝が痛いとおっしゃっていて、それから30年以上経ってもこうしてご一緒しているので、多少の痛みなら山登りは続けられるという、良いお手本になっているのですよ、良ちゃんさん。
 バスからロープウェイへ。ロープウェイの乗り場に向かう階段がエスカレーターではないのをハルさんがぶうぶう文句を言う。ロープウェイの車窓からヒヨコやトトロに似た奇岩や痩せた岩尾根が連なるのを拝見。寒霞渓には観光バスも何台か来ていて、団体客の中国語が飛び交っている。その中を、我々は総工費1億円のトイレで済ませてから出発。
 コースどおりにゆるゆると歩く。開けた場所に出たところが三笠山。見下ろせば、芝生で覆われた明るいコースが出発地まで直線的に続いており、そこを歩いた団体客に抜かれたようだが、特にお構いなし。先頭を歩くハルさんが立ち止まって、緑のモミジを写真に収めたりする。確かに秋の紅葉は見事だろう。途中、ピーちゃんさんが細い枝を2本そろえて下向きに伸ばした木を指さし、「これ、やがて地面に届いて根になるんだろうね」と指摘。見れば、一様に下向きに伸びる2本の枝が沢山ある。ガジュマルみたいにね、とかわじさんが応じ、皆もうんうんとうなづく。「さすがは南日本」との声も。
その後、井戸の遺構や神社を経て、1時間ほどで星ヶ城山・西峰に到着。石が積まれた祭祀遺構が見事。明るく、景色も良さそうだが、モヤがかかって遠くまでは見通せない。上方でモヤが風に飛ばされる中、昼食とする。山頂には子供連れが居たり、帰路の途中で白い大きな犬を連れた女性の観光客と出くわしたり。
 往路は迂回した星ヶ城山・東峰を通ったが、ほぼ元来た道を戻る。先ほどの下向きに伸びる2本の枝がいくつもあるのが目に付く。先ほどと違って結構高いところにもあって、根になるになあ、と思う。根元を見ると松の葉・・・。あれ、これ松葉が二股に分かれて枝に架かっているだけじゃない? というわけで皆が騙されてしまいました。(笑)
 コース上に神社がいくつかあって、先ほど通った神社かどうかわからなくなる。そこで、由来が書かれた看板を見たりするが、風雨にかすれて読み取れない。それでも阿豆枳島神社と書いてある。何と読む。そう、あずきじま。山頂駅に近い神社の由来看板で確認できたが、かつてはあずきじまと呼んでいたそうで、小豆島をそう読んでもあながち間違いとは言えないかも。
 西峰から1時間ほどで山頂駅へ。ここで良ちゃん、あーやん夫妻と合流し、かわら投げができる展望台で記念撮影。お土産を買って寒霞渓を後にする。草壁港で乗り換えのバスを待つ間にビールを飲みたいね、となって、途中でタクシーに乗り換え、喫茶店へ。やや場違いながら、おしゃれなカフェSEASiON (シージョン)にて乾杯。
ほどなく、あーやんさんがくうちゃんさんの訃報のメールに気づく。一瞬の静寂。早すぎるとの思い。同時に仕方がないかという思いも交錯するのは、こちらも年を取ったからだろう。少しずつ、皆の会話が戻ってきたところで、私はお別れ。一人少し早めのバスにのり、坂手港へ向かう。フェリーが1時間遅れで、神戸に着いたのは22時となった。(記 ミッキー)
 くうちゃんさんについて
 もとより私は東京で活動できたのは91年春から95年春までの4年間なので、それ程多くの山をご一緒できたわけではない。最初は北岳から塩見岳へ向かう予定が、雨に降られて両俣小屋に避難した山行なので印象深い。この時に「あんた、先に行きなさい」と言われて、先行するも結局は追いつかれる、というのを経験したが、これは戸田さんも同様らしい。あとはクリスマス山行か。正月に帰省するので冬合宿に参加できない私には、始めていただいてありがたかった企画だ。その際、海外出張で入手したワインを持ち込んで参加したことがあったが、何年かぶりに会った時にも「あの時のワインはおいしかったね」と声をかけていただく。本当においしかったというより、私に気を遣っていただいたのだろう。そういえば、穂高だったか、私がバテて晩飯も喉を通らないときに、紙パックのカルピスを差し出していただいたな。総じて口は悪いが(笑)、あたりは強くなく、むしろやさしく言葉をかけていただいたように思う。ところで、入会して何年かしてから「入会のしおり」をいただいたが、その文章は、くうちゃんさんが書かれたと聞く。今、改めてそこに書かれている「山に対する考え方」を見て、その言葉の端々にくうちゃんさんの一面がよく現れているように思う。合掌。(記 ミッキー)

5月27日
 ちょうど良い量の朝ごはんを美味しく頂き出発の準備をした。昨日のチェックイン前と同じく不要なザック等を民宿に預かって頂いた。今日はかわじドライバーにお願いをしてレンタカーで観光をする。13:15福田港発のフェリーに乗るので出発前に港のお弁当屋さんでお弁当の予約をした。
先ずは、干潮になると砂浜が島と繋がるエンジェルロードに行く。干潮時間を調べて行ったのですが、微妙に繋がっていなかったけれども十分に綺麗でした。
 観光客で賑わうエンジェルロードを後にして千枚田に向かった。道路の両側に田んぼが出てくると小高くなった駐車場に着いた。案内所の地図を見ると。徒歩で一旦車道の降りてから細い道を登って行かなければならない…「ま~見たという事で(;^_^A」と車に戻ったが、後から駐車場に入ってきた若い2人は先に出発していた。
 最後は時間調節がきくオリーブ公園。魔女の宅急便の聖地だ。風車の前で他の方達と写真を撮りあっていると、あーやんさんがホウキを貸して頂き「キキ」になっていた。瀬戸内海の眺めの良い公園を散策して併設する道の駅で特産品を物色し、福田港に戻った。
レンタカーを返して、ザックを預かって頂いたお礼を述べて、頼んでおいたお弁当を受け取り、フェリーに乗り込む。
 福田港周辺にアルコールは売っていないので途中のコンビニで買った品でお疲れ様会をした。姫路港に着くと直ぐに出るバスに間に合い、姫路駅で良ちゃんさん、あーやんさんと別れた。
夜行バスまで時間があるので姫路城を見に行く。「暴れん坊将軍だ~」等と立派な姫路城を見学してから駅前のアーケード街で過ごした。21:30発のバスに乗る直前にあーやんさんから帰宅をしたと連絡を頂いた。バスも順調でバスタ新宿に予定時間より1時間近く早く着きました。
計画をして頂いたハルさん、予約をして頂いたかわじさん、あーやんさん、ありがとうございました。参加して頂いた良ちゃんさん、ミッキーさん、楽しかったです❕ありがとうございました。
小豆島は、また行きたい場所になりました。(記 ピーちゃん)

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2024年05月27日