唐松岳~五竜岳縦走

八方池

唐松岳~五竜岳縦走

山 域:北アルプス 唐松岳・五竜岳
期 日:8月1日~3日
参加者:you、ギリちゃん、taka(2日(水)に下山)

8月1日(火)
あずさ号が信号機故障のため1時間遅れて白馬駅に到着。リフトを乗り継いで八方池山荘に着いたのは2時半過ぎ。
私たちの本日の行程はここまでなので、のんびり山荘付近を散策。リフトの下の斜面からずっと先の山肌まで夏の花々で覆われていた。マツムシソウとワレモコウの取り合わせに出会えるなんて想定外で嬉しい。

8月2日(水)
八方池山荘-八方ケルン-八方池-唐松頂上山荘-唐松岳-ピストンで八方池山荘(taka)
歩行8時間

八方池山荘-唐松山荘-唐松岳-五竜山荘(ギリちゃん・you)
歩行8時間

 5時出発。快晴の朝日を背に受けて歩き始める。五竜は朝日を跳ね返すように輝き、白馬や不帰の嶮は雲のうす掛けを頂きにかぶりまだ眠たいのか。途中から木道を歩く。差し込んだ朝日に細く光る沢の両側に花々が咲く、その風景にうっとりしている間もなく、八方池に到着。リーダーは八方池に下ろうとしたが、私は池の上の道からでないとあの有名な風景は見れないと主張した。稜線から見下ろした池は雲ばかり映していた。池の下に降りた他のパーティーは「素晴らしい写真が撮れた」と、後で見せてくれた。なんという大失態…風もなく晴れた早朝、静寂の瞬間に出あうことが出来たのに、通り過ごしてしまうなんて。自分の誤った思い込みが悔やまれてならない。
 気を取り直して八方尾根を進む。下ノ樺から上ノ樺も、いく種もの花で埋め尽くされていた。唐松
頂上山荘を経て9時15分唐松岳登頂。360度見渡すことができ、劔岳の山容がくっきりと迫る。
 小屋前のベンチでお弁当を食べ、ギリちゃんとyouさんは五竜へ、私は来た道を戻る。二人の背中が夏の太陽に焼かれながら、次第に小さくなるのを、ちょっと寂しい気持ちで見送った。
 下りはたくさんの登山者が唐松めざして登って来た。あちこちで、花の光景に感嘆の声があがる。
八方池のほとりは観光地の賑いだった。八方池山荘に13時帰着。夏の唐松岳は小さなブーケのようだった。(記 taka)

 takaさんを見送った後、我々は五竜岳を目指した。はるか遠くに五竜山荘の赤い屋根が見える。ほどなく、「この先牛首の鎖場」という立札があり、緊張感が高まる。鎖場はトラバースと急下降が交互に現れる。遥か下に見える鞍部まで250mほど下る。五竜岳の雄大な山容を楽しみながらも、ザレ場が多いので、滑らないように注意しながら降りる。
 鞍部からは登り返しで、稜線がずっと続いているが、なかなか五竜山荘が見えない。大黒岳の頂上からも見えず、さらに進んだ白岳山頂で、やっと真下に五竜山荘が見えた。13時少し前に到着し、早速ビールで乾杯した。
(記 ギリちゃん)

8月3日(木) 五竜山荘⇔五竜岳ピストン-大遠見―中遠見-小遠見―アルプス平駅(歩程4.5H)

 昨日の8時間行動の疲れは熟睡で回復。朝焼けの中、空身で5時過ぎ五竜岳の頂へ向かう。途中から短い岩場の連続の後、稜線に出れば、先行パーティー数人がたむろする頂上はすぐそこだ。頚城・雨飾・焼・火打・妙高・苗場・八ヶ岳・富士山と時計回りに見渡せ、南アから北アの連山。間近に鹿島槍の双耳峰、劒岳も大きい。常念と黒部五郎以来の頂上の絶景を15分程楽しんで7時に小屋に戻る。道中親しくなっていた二人パーティーがモーニングコーヒーを淹れてくれて馳走になり、7時半下山を開始する。下山路は大遠見まで順調に高度を下げていく、鞍部の開けた処は初めての冬山でベースを張った所だ。初心者の自分は稜線直下までのラッセル要員でしかなく、五竜・唐松アタック隊を見送った。自分がこの二つのピークを踏むまでに50年以上の時が経った。感慨に浸っている間も無く中遠見へ登り返しがきつい。小遠見は巻き道に逃げてアルプス平の駅が見下ろせる処まで来たのに…そこから長く、木陰のベンチに誘われ腰かけてしまう。テレキャビン下駅の温泉「竜神の湯」で汗を流したのは丁度昼。湯上りのビールを我慢して白馬駅に出てから特急までの時間をくつろいだ。
 八方尾根は数年前の合宿で引き返し、改めてtakaさんと今回のコースの周遊を計画するも天気予報が思わしくなくて岩手山に計画を入替え。(本山行も彼女は計画を短縮せざる得なくなってしまった。)
昨夏もこの山行を計画したが中止。今回、ギリちゃんリーダーが同行を快く受けてくださったので、私は4度目にようやく唐松・五竜のピークを踏むことが出来た。深謝申し上げたい。
(記:you)
 

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2023年08月03日